フィンランドと新潟の類似性からみる過疎地マーケティング

先週の3連休は新潟にある夫の実家でのんびり過ごし、温泉につかったり、新鮮な海の幸や地酒をいただいてリフレッシュしてきました。
冬の間に降り積もった雪は溶けはじめ、美しい雪国の春の到来です。

さて、話変わって、私の(趣味嗜好に一致していて)大好きなネット専業インテリアショップのSCOPEのFacebookページで、フィンランドの古民家特集をやっていてついつい素敵だなあと見入っていたところ、

ヘルシンキの台所_インガさんのお宅 | Facebook

ん?こんな森に囲まれた風景といい、こんな草木花がゆるーく茂った庭といい、これって結構新潟のお家に似ているんじゃ?
このお家、白壁に焦げ茶の古木の柱組みを基調にした大正ロマン風の外観で、築100年近く経っています。「古民家」というやつです。

そこで、遠く離れたフィンランドと、東京から車で4時間の新潟との類似性に思いを馳せてみます。

  • どちらも長過ぎる冬は雪と氷に閉ざされて寒すぎてあまり外に出られない。
  • 結果的に家の中にこもりがちになるため、世界的なインテリア産業が発展した。

(例: フィンランド: ARTEK, マリメッコ、iittala/ARABIA、
新潟: 柳宗理、グローバルなど、燕市のステンレス製品、天童木工(こりゃ山形か、まあお隣だし。))

  • 約2週間しかない美しくも短すぎる涼しい夏
  • どっちも超田舎
  • 独立心の強い地域性

。。。こんなに似ているのに、フィンランドの古民家は多くの日本人が住みたいと憧れているような場所としていろんなインテリア雑誌や特集を組まれている一方、新潟の古民家は単なる過疎地の民家だよねってだけで止まってしまってそれ以上顧みられないのだろう?
うーん、やっぱブランディングの問題かな。

そういや、いくつかのマーケティング調査会社が、こんな調査結果を出していました。
簡単にまとめると、
「新しいブランドを世に広めたければ以下の属性を持つ女性たちをターゲットにすべき。」

  • 30代後半から40代前半の年齢層
  • 世帯年収800万円以上
  • 東京都心部に住んでいる。
  • 買い物は百貨店には行かず、セレクトショップでする。
  • 月に5万円以上ファッション関連に費やす。
  • Facebookは見ず、情報収集はファッションブログで行う。
  • スポーツするならヨガかゴルフ。
  • スーパーはマルエツ系列や東急ストアではなく、プレッセやクイーンズ伊勢丹明治屋を利用する。

。。。上記の流行に敏感でエッジィな女性たちはインフルエンサーとなり、心に響いちゃったものを積極的に発信してブームのもとを起こしてくれるらしいです。。。(たかだか世帯年収800万ぐらいでこの生活無理じゃない?ってのをはじめ突っ込みどころ満載ですが。)
いずれにせよ、彼女たちを狙い撃ちにしたブランディングでそのハートを射止める必要がありそうです。

流行とかムーブメントというものは概して都心部から地方に広がっていくので、キャー新潟、北欧っぽくて素敵!あっこがれるぅー!とか手っ取り早く彼女たち思ってもらえれば、「日本で味わう北欧、新潟でのオシャレでロハスでオーガニックな古民家スローライフ」とかいう特集がバンバン組まれて、そのブランディングに憧れて別荘持ったり移住したりする人が増えるかもしれません。

いずれにせよ、本当に良いものを、私たちの子どもたち、次の世代へ残していくためには、ちょっと戦略的なターゲットを絞ったブランディングに取り組んで憧れ感を作り出す能力が求められるのだと思います。狙い撃ちするターゲットも決めずに漫然とやれ温泉だ、やれ特産物だとただやみくもに宣伝しても人々にぼんやりとした印象しか残す事ができません。
人というものは人が欲しがるものを欲しがるようになるものですから。
(↑これムスコを見ていて本当に思います。色彩の美しいボーネルンドのおもちゃには見向きもしないくせに、私がよく触るiphoneやPCや化粧水ボトルには超興味津々で近づいてきますしね。つい先日キーボードに化粧水をかけられて5年もののMacBook壊されました。)

さて、ここで世界に誇る新潟発雑貨ブランドのご紹介。
我が家のカトラリやボール、包丁類はすべて柳宗理とグローバルです。思い入れがあって応援したい地域のものの方が使ってて楽しいでしょ?
↓グローバルの包丁

柳宗理のカトラリとボール

↓最後は、我が家でみそ汁作成時に大活躍の味噌マドラー(燕市オリジナルブランド)
毎日安定したみそ汁の味が出せます。

さて、今週末は東京のお花見ですが、約一ヶ月後の新潟高田の壮麗な夜桜も楽しみです。
それでは皆様よいお花見を。