『売る』から『売れる』へ。水野学のブランディングデザイン講義

数日前、衝撃的な本に出会いました。

その名も、クリエイティブディレクターの水野学さんの著書「『売る』から『売れる』へ。水野学のブランディングデザイン講義」。

今という時代にものが「売れる」ようにするためにはブランドを作ることが大切で、そのためには「見え方のコントロールが必要」。
今、ビジネスの世界では、見え方を「コントロールできる人」が必要で、デザインを含めてクリエイティブの良し悪しを判断できる人がものすごく求められている。

クリエイティブディレクターは、トップとの対話の中で、コンセプトはこういう方向で行こう、商品のデザインはこうしよう、広告を打つならどこどこの広告代理店をパートナーにしようと決めたりする人で、社会的な視野に立ってブランド戦略を立てられることが必要で、必ずしもデザイナーやクリエイターのようなクリエイティブ系である必要はない。

「自分には関係がないから」と言って多くの人が勝手に遠ざけているセンスというものは、決して持って生まれた才能や、なんとなくの感性なんかじゃない。努力すれば身につけられるものなんです。

「センスとは、集積した知識をもとに最適化する能力である。」
具体的に言うと、「あの人はオシャレだ」と言われる人はそもそもファッションについて豊富な知識を持っているんです。それをもとにTPOとか、体型とか、いろんな条件を踏まえて最適化している。それがセンスというものなんじゃないか。
もしセンスを身につけたいと思うなら、まず知識を積み重ねること、逆に言えば、センスは努力で身につけられるもの。

センスを身につけたいものに関する情報にたくさん触れた上で、センスをどうやって磨けばいいのか。

  1. 「王道」「定番」を知ること。
  2. 「流行を見つける」こと。
  3. 「共通点を見つける」こと。

この本を読んで、目からウロコが落ち、霧が晴れたように目の前がさーっと明るくなりました。
ブランド企業における、広義のクリエイティブディレクター。これ、今まさしく私がしている仕事なんです。そしてしょっちゅういろいろな壁にぶつかります。その壁をよじ登る気の持ちようやメソッドがまさに凝縮された本!もう衝撃でスッキリしました!

ブランド力を発揮している企業はつまるところ、経営戦略の中にデザイン視点を取り込んでいる。ブランディングやデザインや実はクリエイティブ系の人たちだけのものではなく、「売れる」ものを作るためのいわばビジネスの必須スキルなのです。

私の憧れの佐藤オオキさんが、孤高の天才肌系なら、この水野学さんは地に降りてきて寄り添ってくれる理論派系。この方の著書もっと読んでみたい!

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