「ムサコ妻」から見る街おこし

今日の日経新聞で「ムサコ妻」についての記事を見かけました。

ムサコ妻とは、武蔵小杉駅周辺のタワーマンションに住む30代後半から40代の既婚女性で、平均世帯人数は2.5人、世帯収入は1000万円-1200万円。感度が高く、おしゃれやブランドにこだわり、着るものも生活も値ごろ感よりワンランク上のものを求めるため商業施設への注文や要求が高い。オンオフの切り替えが上手で、他人が羨むようなオフを楽しむ暮らしをしている。

今や企業が注目する彼女達は、「川崎の中でも異質の存在。」(某大手ディベロッパー談←川崎をバカにしてる言い方だと思うが。)だそうです。
ここまでなら、「武蔵小杉駅」周辺居住者ということ以外は、別に普通に都心部にいそうな自称セレブ風主婦な人たちなのですが、ここからが違います。

オフを充実させるためには、ムサコは素敵な場所でなくてはならない。将来引っ越す可能性を考えると、街がおしゃれでないとマンションの資産価値に影響する、と生活や環境の充実を追求する姿には合理的な一面がのぞく。

その武蔵小杉の街づくりをしょって立つ覚悟と鼻息の荒さにもう脱帽です。
街づくり、いや都市デザイン、そしてトレンドセッティングを、自治体でもなく、森ビルのような先鋭ディベロッパーでもなく、大企業や文化人や著名人でもなく、街の質の向上によるマンションの資産価値向上を目指す名もなき群衆「ムサコ妻」が先導しているのです。
既存のブランド性に惹き付けられその文化と価値を消費するためにわらわらと集まってきたシロガネーゼ(=別に特定の地域居住者ではなく都心の自称セレブ主婦の総称とでもしておきましょう。)とは質が違います。
この現在社会を覆う閉塞感の中において、その力強さは一筋の希望のように思えます。

この記事によると、「ムサコ妻」の特徴として以下があげられています。だがここからのとってつけた感ががっかりだった。

銀座でもショッピング
食材は高級スーパーで調達
子育てに熱心
普段着はセレクトショップで購入
地元愛
オンオフの切り替えが上手

時々は家計にメリハリをつけてこういう華やかそうな生活はしているでしょうが、それにしてもどうしてこういった類いの層のプロファイリングをするとき煽るようなこういう古風なお決まりのwordingが出てくるのかな。
まあ、たかだか税込み世帯年収1200万ごときでは毎日華やかな生活なんてできません。税金も高いし、都心に住めば住宅費も高いし、(自称高級食材スーパーしかないから食費も高くなるし)ちょっとしたものも高いから生活費全般が高くなるし、(保育園代も高いし)、見栄はって幼少時からインターや私立学校に入れたりなんかすると教育費も高騰するしでじゃんじゃん天井知らずで出費がかさんでいきます。この世帯レベルでは、せいぜい他人から見て分かりやすいマンションとクルマに金を使いその他の生活費を毎日切り詰めて生活しているか、豊かな生活を楽しんでいる分貯金がない赤字家計かで世間で思われているような華やかなことは何もありません。(資産家の親からの援助がある場合を除く。)
世帯年収1200-3000万ぐらいの層は最も消費意欲が高くて最も経済に貢献している(それでいて節税弱者で使い過ぎの)プチ貧困層予備軍だとも言えるかもしれません。それなのに、政府はこの最も景気に貢献している層を狙い撃ちして税金を上げさらに搾り取ろうと目論んでいます。それにマスコミが上記みたいな適当なプロファイリングしてこの層がさも華やかな生活をしているように民間感情を煽っているからタチ悪い。迷惑なんでやめてください、そういうの。←そう、これが本日の記事で一番大事なところです。

さて、乾燥の季節になってきました。我が家では、風邪を含む全ての感染症、乾燥が引き起こすアトピー等のアレルギー症状のリスクから我々家族3人を守る頼もしい勇者達が今年も登場しました。昨年の皆様の働きはめざましかった、今年もどうぞよろしくお願いね。


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