働くママの敵「長時間労働」とアウトプットは反比例

今話題になっている働くママを題材としたサイボウズYouTube CMを見て、我が夫が一言。

YouTube

「もう日本の社会はいい加減、労働時間の長さとアウトプットが比例するという考え方を改めなければならない。」
「毎日長時間働かないとアウトプットが出せないような仕事は無意味だから必要ない。」
「優先順位の低いようなことは別にしなくても何も変わらなかったりする。例えば別にメールの返信をしなかったり電話を無視したりしても実は前となにも変わらなかったりする。」

(自画自賛だけど)さすが我が夫、名言だと思う。
そして、少し前の日経新聞のエコノ探検団の記事「残業なぜへらない」が頭をよぎりました。

残業なぜ減らない 「やる気」示す意識過剰に、厳格な時間規制も必要 :日本経済新聞

この記事では、日本の長時間労働問題が解決しない原因として以下が挙げられています。

1.「やる気」を示す意識が過剰
働く側も「長時間労働がやる気や忠誠心を示すシグナルになり、必要以上に残業をすることにつながります」
→「私は仕事ができない分、長時間労働でカバーして高評価を狙います!」って無意味労働する人、そういや過去にいたかも。

2. 帰りづらい環境
「職場で同僚から受ける影響はピア効果と呼ばれます。」いわゆる付き合い残業につながるということらしいです。「日本で長く残業をしていた人が労働時間が少ない国に転勤した場合、労働時間が減ったとの調査結果が出ています。」
→無意味にダラダラ残っている人いたいた。彼ら自身たいした成果もないのに早く帰る人を仕事してないみたいに無意味な糾弾するのが本当タチ悪かった。

3. 上司の姿勢
実際に労働時間の削減につながっているかは、「上司の姿勢次第」と分析。
→確かに、ダラダラ遅くまで残っていることだけで仕事してる気になってる意味不明な人たちっているよね。

そして筆者は以下を提案しています。

(1)マネジメント層の評価項目に売上達成率だけではなく労働時間削減率も入れる。
(2)業績に結びつかない労働時間を洗い出す。
(3)時間当たり生産性の高い社員を表彰する。

なんか計測方法がめんどくさそうで実装に時間がかかって要領の悪い上司はさらに残業が増えそうですね。。。
それはおいといて、上記の記事から見るに、日本の長時間労働の原因は、すべて仕事のアウトプットの質には全く関係のないことから発生しているってことですね。

さらにダメ押しで、最近読んだ話題の佐藤可士和さんの新刊本からひとこと、

日本は高度成長期の成功体験が今なお色濃く残っているからか、長く働くことが美徳だ、という空気があるような気がしてなりません。しかし、時代はもうすっかり変わっているのです。長く働いたからといって、いい結果が出る訳ではない。
むしろ、無駄をなくし、できるだけ短時間で物事を進めた方が絶対にいい。その方がみんながハッピーになるからです。時間にゆとりができれば、気持ちにもゆとりができます。プライベートな時間が増えれば、仕事への活力も生み出せる。
仕事のほとんどは打ち合わせです。長時間労働を見直すためにも、打ち合わせを見直すことは多いに意味があるのです。

さて、ここでも、日本の長時間労働の原因は、すべて仕事のアウトプットの質には全く関係のないことから発生しているってことをおっしゃってますね。

さて、私はといえば、もちろんお迎えがあるので無尽蔵に残業ができるわけではなく、限られた時間でアウトプットを出さなければならない訳ですが、それでも、子どもが出来る前と比べて仕事してないかと言われるとそういうわけでもありません。余計なおしゃべりはしないし、その日の優先順位の高いことだけに集中し、無駄なことはしなくなりました。結局、無尽蔵に残業ができると思うとそのつもりで仕事にかかってしまうので結局労働時間が無意味に伸びるだけで、アウトプットはたいして変わらずという悲劇になりかねません。むしろ、実際には残業できないというプレッシャーがあった方が、かなり生産性が高くなります。

さて、働くママの敵「長時間労働」をなくすには、長時間労働が主に人々の気分、周囲からのプレッシャーなどから起こることを考えると、やっぱり人々のマインド、思考回路、気分などの文化面を変えなくてはなりませんね。
長時間労働の原因は、すべて仕事のアウトプットの質には全く関係のないことから発生しているので、だらだら遅くまで仕事している人って生産性低くてカッコ悪いよ、ダサいよ、公害だよ、ってね。

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