育児中ママにおすすめの職場とは?

たまに夜中に大手小町のドロドロした投稿を見て爆笑するのが好きなのですが、その中に、「時短している育児中社員が帰ったあと、彼女がやり残した仕事を引き受けて代わりにやらなければならないのがむかつく」的な記事を大量に目にするのですが、ここですごいと感動したのが、日本の会社って自分がやり残した仕事を他の人がやってくれるのか!なんていい会社なんだ!ということ。少なくとも私がやり残した仕事を誰か代わりにがやってくれるなんてことはまずないぞ。。。

さて、子どもを持つようになってからよく周囲で見聞きするのが、「子どもができたので、柔軟な働き方をするために、起業しました/フリーランスになりました/派遣社員になりました。」
起業/フリーランスなんて素敵だなぁと憧れるものの、世の中に溢れている起業/フリーランスママでいったい何%の人が、少なくとも自分を養えるだけの収入を得ているんだろう? おそらくごくごく少数だと思います。
出産育児を機に「起業しました」という話はよく聞くものの、その後「起業して収益をあげています。」という話はなかなか聞きません。
私的には、起業して「自分をなんとかぎりぎり養える程度の収入が得られる=成功!、家族をなんとかぎりぎり養える程度の収入が得られる=超大成功!!」ぐらいに思っていて、この定義で「成功」することすらかなり難しいんじゃないかと思っています。

こういう選択をする人たちがメディア等でクローズアップされ、またそれに触発されそういう決心をする人たちが増えているという背景の前提には、
「会社員 = 子育てと仕事との両立がしずらい。」と世間一般的に思われていることが考えられます。
しかし実際はそうなのでしょうか? 会社員でいると産休育休が取れ、その間も収入保証があり、復帰時には時短勤務が認められる場合が多くあります。職場環境やポジションによっては自分の勤務地やスケジュールや仕事量を調整でき、かなり柔軟に働くこともできます。
実際の私の周囲の一部ケースを見てみます。

Case1. 厳しい競争で有名なとある米系金融は実際にはタレントアクイジションの一環で育児支援が手厚く多くの子持ち女性が長く働き続けている。
Case2. とある米系メーカーでも育児支援が手厚くやはり多くの子持ち女性が長く働き続けている。
Case3. もともと大手メーカーで正社員で働いていたが子どもの魔の2歳児期突入をきっかけに退社し、柔軟な働き方をしたいとある米系メーカーに派遣社員として転職したものの、結果としてベビーシッターを自費で雇い毎日夜の9時まで働いている。

Case1では新卒で入社しそのまま会社とそこでの自分のキャリアを信じて長年働き続け、社内結婚とかして子どもも3人とかいて会社の制度(会社としても優秀な人材を惹き付けるための施策として福利厚生や育児支援などを非常に充実させている。男性社員の育児休暇取得率も非常に高い。)をうまく利用しながら同じ会社でずっと仕事を続けている人たちでいわば、特権的身分といったところでしょうか? 
Case2では、社員の多くが転職組ですが、フレックスタイムや自宅勤務が認められ、それをサポートするITインフラも整備されているため多くの女性社員が子育てをしながら柔軟に働き続けています。
Case3では、負荷の低い働き方を求めて派遣として別会社に転職したものの、派遣での転職なので時短勤務など認められず社歴も一からスタートなので勤務時間の柔軟性もなく、外資系では派遣といえども要求が高く正社員と同等の働き方を求められることが多いため(最近は外資系に限らず派遣を即戦力として採用している傾向が強いです。)、結局は待遇も下がって勤務時間も長くなったという最悪のケースです。さらにフリーランスや業務委託になるとクライアントからの要求に応えるため連日深夜残業なんて話もよく聞きます。

私自身はといえば、転職組ですがそこそこ社歴もできて産休育休も頂き、(日々判断の連続で決して楽ではない仕事ですが)、職場も家から近く、幸いなことに仕事のスケジュールをある程度は自分の裁量で調整できるポジションであるため、育児をしながら無理せず仕事を続けることができています。
思うに、子育てまっさい中の人にこそ、組織の(タレントアクイジション/リテンションを目的とした)バックアップが得られる会社員こそが超おすすめなのではないでしょうか。今の職場が子育てに適しないかもと思うなら、そして子育てと育児の両立が不安要因で安易に起業の道を考えているなら、まずは柔軟な働き方ができそうな他の部署への移動か、もしくは子育てしやすそうな他の会社への転職を選択肢に入れてみてください。
特に今でなきゃ商機を逸してしまうというのでなければ、起業したきゃ、子育てがちょっと落ち着いてきてからすればいいんです。(この加速度的な今の世の中でなんだかんだいって終身雇用なんて考えられないし、歳をとればみんないつかはクビになって自分で商売して稼がなきゃなりませんからね。)

ということで、早まった決断をする前に、乳幼児育児真っ最中のママにこそ、会社員をぜひお勧めします。優秀なタレント獲得に熱心な会社ほど優れた子育て支援策を整備していて働きやすいことも多いので、いろいろサーチする価値があります。(ここで大事なのは優秀な人材獲得と定着を目指して企業側が自ら進んでいろいろな支援策を講じているということです。要するに、今のボーダーレスで多様性の世の中そうでもしないともうタレントが集まらないのです。例えば私は子どもがいるからとか残業できないからとかわざわざ自分から引け目を感じる必要はありません。)

さて、本日、トミカ超LOVEの息子に注文したトミカの本。最近ストーリー本の読み聞かせに多少疲れたこともあって、これなら自分ひとりでもずっと喜んで見ていてくれるかなと思って。

それではー。