マイ・インターン

先週の土曜日に公開されたばかりの「マイ・インターン」を観てきました。
土曜日にMBAの授業がある夫が夕方帰宅し、家族揃って夕食をとって息子をお風呂に入れた後、夫が言いました。
「これからささっとレイトショーで映画観てくれば?時間は有効に使わなきゃ。」
ファッショナブルな成功した働くママが主役の映画、ということでこれは観なくては!と思っていたので、その5分後には電チャリのハイディに乗って、10分後には映画館に到着。コーラとポップコーン買って、9 時前の上映の回に滑り込むことができました。なんか久しぶりだな、このレイトショー独特の雰囲気。

さて、最初に違和感を感じたのは、映画の最初のタイトルロールの最初にデニーロの名前が出てきた時、そして見終わった後のなんかサラッとしてて物足りなくない?感(メタメタの女子映画を期待していた。)、またエンドロールにはやはり最初にデニーロの名前。
映画が終わった直後に、そうか、この映画は、別にファッショナブルな成功した働くママが主役でもなく、仕事と家庭の両立が主題でもなく、デニーロの映画なんだと気づきました。

確かに原題も「マイ・インターン」ではなく、'The Intern'
オリジナルの方のキャッチコピーも、'Experience never gets old.'
そしてオリジナルの方の映画紹介の方がしっくりくる。

Starting a new job can be a difficult challenge, especially if you're already retired. Looking to get back into the game, 70-year-old widower Ben Whittaker (Robert De Niro) seizes the opportunity to become a senior intern at an online fashion site. Ben soon becomes popular with his younger co-workers, including Jules Ostin (Anne Hathaway), the boss and founder of the company. Whittaker's charm, wisdom and sense of humor help him develop a special bond and growing friendship with Jules.

リタイヤした男やもめのシニアがいかに社会復帰し再び生きがいを見つけ、現代の先進企業とカルチャーにアダプトし、生活を彩り豊かにしていくか。デニーロ扮する地味だけど魅力的なシニア男性の冒険が本編の主題であり、その一つの人生の転機となったのがママ社長との出会い。要するに今回はハサウェイはデニーロの人生の単なる通過点の脇役なのでした。
日本だとハサウェイ主役のベタな女子映画に仕立ててマーケティングした方がウケるしお金になるからそういう切り口なんでしょうけど、(そして私もそのつもりで観に行った。)実際の内容はちょっと違ったっていうのが観た後の違和感の原因でした。

ただ、映画は良かった。デニーロのシニアならではの立ち居振る舞いがとても魅力的です。しっとりと心温まる感じがしました。「女子映画だから嫌だ。」といって一緒に映画館に行くのを渋られてるダンナさんに、「シニアの社会復帰の映画だから、30年後の振る舞い方の参考になるよ。」って言って誘ってみたらいかがでしょう?

映画の最後に、「家庭のために仕事をあきらめるなんてやめてくれ。仕事か家庭かどっちかを選ぶんじゃなくてどっちも選んじゃおうよ。」みたいなシーンが出てくるのですが、そこから思い出したのが、最近読んだ、

起業の方法論云々ではなく、ただひたすら起業するためのマインド、精神論、ココロづもりのみにフォーカスした本なので珍しいなあと思っていたのですが、以下のコトバがこの映画に通じるところがあるなあと。これは私も日々取り入れたい思考パターンです。↓

「起業1年目から成功する人は、わがままな目標を立てる。
良い目標には、「自分を動かしてくれる力」があります。自分を動かしてくれる目標の立て方を知れば、苦しくなることもなく行動することができます。
人がなかなか行動に移せない原因に、「仕事が忙しくなると、家庭がぼろぼろになるからなあ」といったように、気づかないうちに「起業の成功=家庭がぼろぼろ」という思考パターンができていて、それがブレーキになっていることがあげられます。このように、私たちが目標を立てる時、無意識に達成することのデメリットが浮かんでいることがあります。このイメージに対処するためには、まずは目標と同時にデメリットも書いてみてください。そして次に、「デメリットが起こらない目標」に書き換えてください。言い換えると、全てが両立する目標です。すると、不思議と気が楽になってストレスなく動けるようになります。うまくいくひとは何でも両立すると思いながら行動していますからね。
全てをかなえる方法は必ず存在する。

全てを手に入れることができる。You can get it all, (but not at the same time...)
そんな気分にさせてくれる映画でした。

来週の土曜のレイトショーは「アクトレス 女たちの舞台」を観に行こうかな?優しきダンナ様ありがとう♪