4月に職場復帰されたママたちへ

kindleを持ち歩くようになったせいか、facebookを卒業したせいか、今まで無駄に使っていたスキマ時間に本を読むことが多くなりました。下手したら子どもを持つ前よりもたくさん読んでいるんじゃないかと思うぐらい。

さて、最近最も面白いなぁと思った本は、こちら↓

NHK朝ドラの「アンと花子」の原作本なのですが、もともと赤毛のアン好きなのに加え、舞台がミッションスクール、麻布十番、働くママ、主人公のニックネームetcと、自分との共通点が多いうえ、今この時期に出会ったということにただならぬ縁を感じ、一気読みしました。アンの翻訳者である村岡花子さんの伝記なのですが、その辺の小説なんかよりずっと面白かった。特にママとなった今だからこそ心に響く大事にしたいメッセージがたくさんこめられた作品でした。

さて、私自身、昨年4月に職場復帰してから1年が経ちました。本日は保育園でムスコ2歳のお誕生会をしてもらいました。働くママとしてはまだ2年目という若輩者ではございますが、学びの多い1年でしたのでこの4月に職場復帰された方にメッセージを送りたいと思います。私がこの1年、また2年目を考える上で最も重要だと思った事は、以下に集約できます。
-「子どもは元気に生きてりゃいい」ぐらいの気持ちで過ごすこと。
- 全てを自分でこなそうとしないこと、使えるものなら何でも使うこと。

乳幼児を抱えて働くというのはいわゆるemergency taskだと思っています。そんな非常事態の中、毎日朝から晩まで仕事に出かけ、しかも常に定時で切り上げ、その上、部屋は毎日整理整頓されていて、子どもの身だしなみは常に完璧で、晩ご飯も全て手作りのものを時間をかけて食べさせ、お風呂では全身キレイに磨き上げ、愛情たっぷりにラブラブでスキンシップをはかりスキンケアも万全、毎晩寝る前には最低3冊の本を読み聞かせ、完璧に歯磨きして子どもは平和裏のうちに眠りにつく、なんてのはあり得ません。こんなことを少しでもやろうとしたらママの方が発狂してノイローゼになり精神異常をきたしかねません。
私も最初の1ヶ月で全てをこなすのは無理だとさっさと見切りをつけ、延長保育もよく使いますし、平日の夕食はほとんど保育園にお願いしています。もともと食育に力を入れていることで有名な保育園だし、子どもにとっても、私が夜遅く帰宅してから嫌々作ったおいしくない食事を毎日イライラとせき立てられながら食べさせられるよりも、プロの栄養士さんや調理師さんに作ってもらった食事をお友達と一緒にわいわい食べる方が美味しくて健康にも良いですし、私も(正直毎日定時で切り上げられるようなポジションではないので)定時帰宅のプレッシャーから解放され自分のペースを守りつつもよい形で仕事ができています。家の掃除も以前はたまに人にお願いしていました。時短勤務だって認められるならがんがん使うべきです。
ママがあれもしなきゃこれもしなきゃというプレッシャーからイライラしているとすぐに子どもにも伝わるのでお互い精神衛生上よろしくありません。重要なのは、ママがストレスを溜め込まないことです。今は非常事態なんだから、頑張らず無理をせず無理な事はできないとさっさと割り切りやらないで済ませるか人にお願いすべきだと思います。

先週、ちょっとお疲れ気味だったムスコを保育園に送り届けたとき、別れ際にママ、ママとすがりついてきたことがあったのですが、「すがりついてくる元気のないムスコを置いて私はいったい何をしにいくんだろう?」と悲しくなりました。それを夫に話すと、「何年かしてムスコが大きくなったら『あの時もっと働いていたらこの子にもっといい教育を受けさせてあげられたかもしれないのに。』って思うようになるよ。」と一蹴されました。「人生はバランスだなぁ」と再確認した瞬間でした。確かにこの時期の可愛いムスコと過ごす時間は限られているかも知れない、それでもこの先ずっとムスコをきちんと育てていかなくてはならないし、その先の期間の方がずっと長い。今は非常事態なんだから無理にトップギアで働く必要は全くないですが、何かしら細々とつないでいく事が重要なんだよなあ、とやっぱり思います。

さて、4月に復帰された皆様は早速、お子様が保育園から病気をもらいまくってきて気が気でない状態ではないでしょうか?
私もそうでした。ですが、2歳が近づく頃になれば熱を出す頻度はぐっと減ります。まずは一年、頑張ってみてくださいね。

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