「女性の貧困 〜 追いつめられる母親たち」から思うこと。

ムスコを保育園に預けて初めての冬がやってきました。そう、試練の冬です。
育児と家事に追われるうえ、仕事が繁忙期で残業やストレスが続いていた頃、アデノやマイコプラズマをはじめ各種ウィルスをムスコが保育園から我が家に毎日のように輸入し、感染して夜中に2、3時間おきに泣いて目覚める彼に付き合って満足に睡眠がとれず精神的にも身体的にも弱っていた時に私もいとも簡単にやられました。しかも、ムスコよりわたしの方が各種症状が重い。。。ほんと、試練の冬です、はい。同じような状況の皆様、この大波を乗り切りましょう。きっと来年は楽になるはず。。。

さて、またまた今日のNHKあさイチでショッキングで考えさせられる特集を目にしてしまいました。こういうショッキングなことを見聞きすると何か書いて発散せずにはいられません、はい。
http://www1.nhk.or.jp/asaichi/2013/12/11/01.html

今、女性の貧困が深刻化しています。中でも厳しい状況に置かれているのが、子どもを育てるシングルマザーです。母子世帯の数は20年前と比べて倍近くの123万世帯に増え、貧困率(年間の可処分所得が112万円未満の世帯)は48パーセントに上ります。
シングルマザーのおよそ2人に1人が月10万円以下の収入での暮らしを強いられているのです。シングルマザーに対する公的なセーフティネットもぜい弱とされ、育児をしながら、ダブルワーク、トリプルワークでなんとか生活を支えている母親も数多くいます。

この特集を目にして、ふと私の中で、数日前に読んだある日経新聞の記事が頭をよぎりました。
「経済発展著しい南アフリカ共和国では、高額商品が飛ぶように売れている。高所得層が出現し、消費意欲が旺盛だからだ。しかしながら、夫など配偶者の死によってたちまち貧困層に転落する母子家庭のケースも多発しており社会問題となっている。」

これらを見て私が最初に思ったのは、こういうケースは誰にでも起こりうるなぁ、ということです。
今は、颯爽と外苑西通りでポルシェを走らせている若いご婦人も、ご主人に万が一のことがあれば、自力では生活レベルを維持することができず、たちまち貧困層に転落するということなのです。

私たちの今の生活は非常にもろい基盤の上に成り立っています。
もし、配偶者に万が一のことがあり、自分も何らかの理由でまともに仕事ができなくなってしまったら、たちまち貧困層に転落し、子どもを食べさせることすらできなくなってしまいます。
(もし、配偶者が大資産家で一生食うに困らない金融資産を相続させてくれる、または、子どもが成人して働けるようになるまで、自分のご両親が存命かつ健在で経済的にもゆとりがあり援助してもらえることが100%確実ならば大丈夫でしょう。また、生命保険や所得保障の保険をかけておけばという意見もありそうですが、そんなはした金では一生の生活費としてはもたないでしょう。)

私自身復職した頃はいろいろな壁にぶつかりこの先仕事が続けられるんだろうかと悩んだ時期もあったり、先々のキャリアをゆっくり考えたいのにそんな腰を据えて先のことをじっくり考える時間もなくてイライラした時期もあったけれど、この先、大事な子どもや夫を守るためにも、細々とでもいいから何かしらの形でキャリアを温存させていかなければなぁと思ったのです。今の時代、女性にとってキャリアは最高の保険かもしれません。

国が自治体がセーフティネットが、とは言っても、ご存知のようにそれらがたいして何かをしてくれるわけではありません。ましてやこれから社会保障を支える側より受け取る側の方がものすごい勢いで増えていくのですから、国も「大きな政府」でいられる訳はなく、どんどん「小さな政府」となり社会保障を削っていくでしょう。
また、「3歳児神話」や、子どもが小さいうちは母親は家にいて面倒をみるべき、と主張する方々も未だにいるようですが、もし、その通りにして社会復帰が難しくなりその後母親と子どもが貧困層に陥った場合、その人たちは何かをしてくれるのでしょうか?

「女性の貧困」。これは誰にでも起こりうる話だし、自分と子どもを守れるのは自分だけ。その事実を再認識した上で、今自分には何ができるのかを考えていきたいと思います。
はい、しっかり「自分のアタマで考えよう」。
自分のアタマで考えよう

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2013-12-26