未来のリーダーの基準って。。。

2020年のオリンピックの開催地が東京に決まりました。
その日の東京タワーとレインボーブリッジのカラーリングがどんなのになるんだろう?というささやかな直近の楽しみを感じるともに、
7年後、子どもは8歳になっていて、その頃の東京(&日本)はどうなっているのかな?なんて思いを馳せてしまいます。
そして、この頃にはおそらく日本&東京のリーダーがまた今とはガラリと変わっている事でしょう。

そこで、本屋をぶらぶらしていてたまたま目についたので買った本、その名も、
「世界のエリートが学んできた『自分で考える力』の授業」

「自分で考える力」の授業

自分の意見を作るために、「あること」について、

      • 自分が理解していることと理解していないことをチェックし、
      • 理解できていないことをなくすために効果的な質問をして理解を深め、
      • 誰かになりきって自分と違う視点で考えて発想を広げ、
      • もし、それが現実に起こったらどうなるか、と未来を予測し、今とるべきアクションを決め、
      • 自分の意見を持ち、
      • 他人からの批評、反論を自分のものにして意見を磨き上げる。

といったプロセスが、先生が小学生を誘導しながら教室で議論させて学ばせるといったスタイルで描かれています。

。。。って、欧米人(の高学歴層の子弟)って小学生のうちから学校でこんな訓練してるの?
(私の知る限り)「はい、正解はなんでしょうー?分かる人手をあげてー!」とかのたまってる先生しか見た事なかった私には本当に衝撃でした。日本人だって高校生か大学生ぐらいからこういう訓練してれば、別に議論しても欧米人に負けることはないと思うのだけれど、そもそも日本の学校ってほとんど自分の意見の作り方なんて教えないし、訓練もしないよね。そもそも先生にだって、他の誰かになりきって視点を広げるっていう発想自体ないよね。

さて、話はがらっと変わりますが、私は、今まで、消費材、金融、IT、サービスなどの業界で働いて、その上海外生活までさせていただき、実にいろいろな方々といろいろなプロジェクトで一緒に働かせていただく機会に恵まれました。

そこで印象に残った事は、どの業界の方々も、自分のいる会社、または業界で働いている事を大変誇りに思っていて、(そして時には他の会社、または業界を見下すこともあり、)そして、それが最も優れていると思っているということです。
この傾向は、特に、ずっと1つの会社や業界で働き続けている人に見られます。
もちろん、どの業界も会社も私たちの生活にかけがえのないものですし、その仕事に携わっていることは誇るべきことだと思います。

だけどね、だからって別にどれが一番優れているってことなんてないんだよね、いろんな業界を経験してきた私に言わせてもらえばね。
ずっと長いこと同じ組織にいると、それこそ視点を広げるなんてことは自然に難しくなってくるし、考え方だってそりゃ偏るよね。まあ、それが会社だったら、同じ考え方の人ばっかりが同じ組織に大量にいて変化に対応できずにつぶれるのはその会社だけだから別にいいんだけど、これが、政治家みたいな自分が住む国とか自治体のリーダーだったらやだよね。
あまりにも世界の変化が早いので、過去の栄光とか成功事例とか価値観から脱出できないような人たちばっかがリーダー陣だともうその組織はほぼ終わりだよね。

オリンピックが7年後に無事東京で開催できるような状態でいるためにも、日本や東京やその他自分の住む自治体のリーダーには、この激動の時代において我々に降り掛かってくる数々の想定外の状況にも果敢に立ち向かって問題解決してもらわなければならないので、自在に視点を変えて、自分でものを考えることができ、批評反論をもモノにしてそれを磨き上げた上で決断できる人を希望いたします。
でも、それって、ずーーーーっと一つの組織や業界に居続けた人には難しいと思うんだよね。人間って環境の動物だから誰だってそういう状況に置かれると自然と思考が凝り固まっちゃう。

だからね、選挙に行く時は、いつも候補者が過去に何をしてきたかを新聞やらNHKやらネットでチェックしちゃうわけですよ。
私たちのリーダーには、少なくともいろんな世界を経験してきた人がいいなあっていうのが私の投票の最低限の基準ですかね。

子どもが大きくなる前に、いや、オリンピックやるまえに破綻してもらっちゃ困りますからね、東京、いや日本。。。