生みどきとタイムリミット

今日、婦人科へ年に一度の子宮チェックに出かけました。
妊娠前から直径3cmほどの小さな子宮筋腫があり、特に今すぐ除去するほどでもないけれど大きくなっていないか毎年チェックするようにと医師に言われたため、毎年チェックすることにしています。
妊娠/出産を経ても大きさは変わっておらず、産後一年以上経た今回も大きくなっていることはなく特に問題もないとのことでした。

医師「ただ、筋腫の位置が手術しにくい場所だから、もし次のお子さんを予定されているのでしたら、(筋腫が)大きくなる前にお好きなだけ生んだ後で、必要があれば(手術で筋腫を)取ってしまってもいいですね。まあ、帝王切開とか大量出血とかでお産が大変になっちゃうかも知れないので、次(の子ども)まで5年以上は空けない方がいいですね。」
私「。。。」

3年前、帰国して半年ほど働いた後に受けた婦人科検診で初めて小さな子宮筋腫があると医師に言われました。
留学前に受けた検診では、筋腫ひとつないキレイな子宮だと医師も感嘆するほどの美しい子宮だったのに、いつの間にかコブができていたのです。

医師「あー、(筋腫の)位置が微妙なんで、大きくなる前にさっさと子ども生んじゃった方がいいですねー。」
私「。。。」

当時私は子どもを生む予定もなかったし、そもそも考えた事もなかった。
しかし、医師のこの気軽で無配慮な一言は、その後、子どもを生むのか生まないのか?、生むのならいつ生むのか?というリアルな問いを投げかけ、出産について考えるきっかけの一つとなりました。

子宮筋腫は、30代以上の女性の実に3割以上にあるといわれるぐらいポピュラーなものです。私だってたった数年の間にいつの間にかできていたぐらい。そして小さなものだと自覚症状もなく、特に問題もないことが多いので手術して除去することもしません。検診を受けていないために自分に子宮筋腫があることさえ知らない女性も多いぐらいです。

ですが、できる場所によっては着床を妨げてしまったり、大きくなるとお産が大変になったりと意外にも妊娠/出産を阻む要因となることもあります。不妊症などは一生懸命チェックし治療する人が多いかもしれませんが、意外と子宮筋腫は気付かない落とし穴だったりするわけです。
そして、それは突然現れ、(場合によっては)出産のタイムリミットを私たちに突きつけます。

もちろん筋腫があるから生もうと考えたわけではないのですが、出産について考える一つのきっかけとなったことは確かですし、実際に昨年愛する息子を授かりました。

生み時というのは、自分でコントロールできるものではなく、神様が他人の姿を借りて目の前に出てきて、タイムリミットという現実を突きつけてくる、そしてタイムリミットがあると、人間、否応にも決断し日付を逆算して真面目に目的達成に向けて取り組むようになる、こういったプロセスを経て決まって行くものじゃないかと思う今日この頃です。